ICUにおける身体抑制を考える

クリティカルケアにおける身体抑制はクリティカルに!

久しぶりの更新です。

本日は身体抑制について考えます。
みなさんは、そしてみなさんの組織では身体抑制についどのように考えていますか?

2000年4月に施行された介護保険法では身体抑制が原則禁止されて、厚労省は「身体拘束ゼロ作戦」の推進を表明し身体拘束ゼロの手引きを出しています。

基本的人権や人間の尊厳を守る観点からも身体抑制は最小限にした方がいいことは言うまでもありません。

しかし、一方で私たちの働くICUなどのクリティカルケア領域では、生命の危機的状況にある患者が多く、安全を守るためにやむを得ず身体抑制を行っている現状があるのも事実です。

2013年にJSEPTIC看護部会が全国94施設のICU/CCUに行ったアンケート調査では、覚醒をしている気管挿管患者に対し、75%以上抑制をしていると答えた施設は約45%であり、ルーティンに抑制が行われている現状があるとしています。

Intensive Care Nursing Review,1:p76,2014

このような、抑制をゼロにしたいという理想と、出来ていない現実のギャップに苦しんでいる看護師は多いのではないでしょうか。

日本集中治療医学会看護部会はこのような身体抑制についてのフローチャート を作成しています。

このフローチャートからも、抑制の必要性を考えることが強調されていると感じます。

大切なことは、患者の側から世界を見る視点を持つことだと考えます。
挿管されている患者が鼻を掻く時、看護師にはどのように見えるか?
きっと、挿管チューブを抜こうとしているように見えるのではないでしょうか。
それを止めようと駆けつける看護師は、患者の目にはどう映るのでしょうか?

想像してイラストを描いてみました。
こんな感じかもしれません。

身体抑制に対しては思考停止することなく、信念を持ってクリティカルに考えることが重要なのではないかと考えます。

今回の内容は看護技術の5月号で事例を交えて執筆させていただきました。

是非、一読していただけると嬉しいです。

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